COLUMN 歯科業界コラム

【完全保存版】歯科医院経営で売上が伸びない5つの特徴と対策

【完全保存版】歯科医院経営で売上が伸びない5つの特徴と対策

伸びている歯科医院は〇〇しない!売上が伸びない歯科医院の特徴5選

昨今の歯科医院の経営環境は、年々厳しさを増しています。厚生労働省の調査によると、全国の歯科医院数は66,843件(出典:厚生労働省「医療施設動態調査」令和6年2月)に上り、コンビニエンスストアの店舗数を上回っています。この激戦区で成功するには、どのような戦略が必要なのでしょうか?
本コラムでは、歯科医院経営に精通した専門家が、売上が伸び悩む歯科医院の特徴とその具体的な対策をご紹介します。

1. なぜ歯科医院の経営改善が必要なのか?

歯科医院の経営改善は、単なる売上向上だけでなく、質の高い医療サービスを持続的に提供するために不可欠です。
競合が多い中で、医院の強みを活かした差別化戦略を実施し、効率的な経営を行うことで、安定した経営基盤を築くことができます。これにより、最新の医療設備への投資や優秀なスタッフの確保が可能となり、患者さんにより良い医療サービスを提供できます。つまり、経営改善は医院の発展と患者サービスの向上の両方を実現する重要な取り組みなのです。

2. 売上が伸びない歯科医院の5つの特徴

① 医院の強み弱みを理解していない
多くの歯科医院が、自院の強みと弱みを明確に把握できていないことが最大の課題です。
67,899件もの歯科医院が存在する中で、患者さんに選ばれる医院になるためには、明確な差別化ポイントが必要です。
診療が忙しく分析する時間がない、開業時から時間が経過して見直していないなど、多くの院長が自院の強みを言語化できない状況に陥っています。
医院の強み弱みを理解し、それを活かした戦略を立てることが、経営改善の第一歩となります。

② 院内のデータ収集をしていない、分析ができていない
医院の経営改善には、正確なデータの収集と分析が不可欠です。
数値による裏付けがなければ、どの施策が効果的で、どこに問題があるのかを正確に把握することができません。これは、山に登る際の地図やコンパスがないような状態と言えます。データに基づく意思決定が、効果的な経営改善の鍵となります。

③ ホームページの重要性を理解していない
多くの歯科医院が、ホームページを単なる情報掲載の場として捉え、その重要性を過小評価しています。
現代では、患者さんの多くがインターネットで歯科医院を検索し、ホームページを「医院の顔」として判断材料にしています。特に競合の多いエリアでは、ホームページの質が患者さんの選択を左右する重要な要素となります。
ある歯科医院では、5年以上ホームページを更新せず「とりあえずあれば良い」と考えていましたが、内容を見直し、定期的な更新を始めたところ、新規患者の問い合わせが50%増加しました。
ホームページは単なる情報発信ツールではなく、患者さんとの重要な接点として戦略的に活用する必要があります。

④ 目標や投資計画が大雑把
具体的な数値目標や実行計画のない、感覚的な経営を行っている医院が多く見られます。
明確な目標がないと、スタッフの方向性が定まらず、効率的な経営改善が困難になります。また、投資の判断基準も曖昧になりがちです。
「売上を増やしたい」という漠然とした目標ではなく、「1年以内に自費診療の割合を現在の15%から25%に引き上げる」といった具体的な目標を設定し、それに向けた施策を実行している医院では、着実な成果を上げています。
具体的な数値目標と実行計画の設定が、成功への重要なステップとなります。

⑤ 広告の役割を理解していない
効果測定をせずに広告を出稿したり、逆にウェブ広告を全く活用していなかったりする医院が見られます。
それぞれの広告媒体には特徴があり、目的に応じて適切に選択・活用する必要があります。患者さんの行動プロセス(認知→興味関心→比較検討→予約)に合わせた広告戦略が重要です。
ある医院では、売上向上のためにとりあえずチラシを配布していましましたが、効果測定と分析を行った結果、予算の一部をウェブ広告に振り替えることで、新規患者数が2倍に増加しました。
広告は単なるコストではなく、投資として捉え、効果測定をしながら最適な組み合わせを見つけることが重要です。

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3. 経営改善のための具体的な4ステップ

Step 1:現状分析の実施
経営改善の第一歩は、現状分析です。現状と理想のギャップを把握し、効果的な改善策を見出します。
内部要因と外部要因を区別し、強み・弱み、市場における機会・脅威を分析。医院の稼働率、キャンセル率、患者継続率などの運営指標に加え、スタッフ構成、診療メニュー、患者属性まで幅広く分析します。
分析結果に基づき、積極化戦略、差別化戦略、段階的戦略などから最適な方針を決定します。

Step 2:ウェブ広告とプロモーション分析
効果的なプロモーションには、患者行動に沿った段階的アプローチが重要です。認知フェーズでは、看板やSNS広告で医院の認知度向上を図ります。
興味関心フェーズでは、SNSやHPで医院の強みを伝え、比較検討フェーズでは、ポータルサイトやGoogleビジネスプロフィールを整備し、他院との差別化を図ります。
予約行動フェーズでは、リスティング広告最適化や予約システム改善で、来院につなげます。各フェーズで適切な施策を実施し、患者獲得を目指します。

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Step 3:課題の整理と優先順位付け
現状分析で明らかになった課題は、重要度・緊急度、実行可能性を考慮し優先順位を決定します。
KPI(重要業績評価指標)を設定し、新規患者数や自費率などを具体的な数値目標として設定。定期的にチェックすることで、改善効果を客観的に評価します。

Step 4:財務事業計画の作成と実行
最終ステップでは、数値計画の立案と実行管理を行います。月次の売上推移や科目別収益、経費内訳などを分析し、具体的な売上目標、投資計画、人員計画を策定します。
予算と実績の定期的な比較分析を通じて、差異の原因を分析し、必要に応じて改善策を実行します。週次進捗確認、月次成果レビュー、四半期ごとの戦略見直しを確立し、継続的な改善を目指します。
これら4つのステップは相互連携が重要です。計画策定だけでなく、実行、モニタリング、改善サイクルを継続することで、医院の持続的な成長につながります。

経営改善への道筋は「歯科医院経営の転換点シリーズ」で詳しく説明しています。

4. まとめ:成功する歯科医院経営のポイント

歯科医院の経営改善には、科学的なアプローチと継続的な取り組みが不可欠です。本記事で紹介した特徴や対策を参考に、まずは自院の現状分析から始めてみましょう。
具体的なアクションプランを立て、定期的に効果を測定・改善することで、着実な経営改善を実現できます。

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