- medicalnet ドクターサポート HOME
- 歯科業界コラム
- 歯科医院の新規開業で成功する秘訣:集患ゼロから2年で患者数300人超えを実現する経営戦略

新規開業に必要な 5 つの戦略と、すぐに実践できるアクションプラン
「歯科医院を開業したいけれど、本当に患者さんに来てもらえるだろうか?」多くの歯科医師が抱えるこの不安。実際、新規開業した歯科医院の中には、思うように患者さんが集まらずに苦労するケースも少なくありません。
しかし、正しい経営戦略を立てることで、開業2年目で年間300人以上の新患を獲得することは十分可能です。今回は、実際に埼玉県で矯正歯科を開業し、紹介ゼロの状態から驚異的な成長を遂げた歯科医院の成功事例をもとに、新規開業で成功するための具体的なノウハウをご紹介します。
1.立地選択が歯科医院経営成功の8割を決める
患者さんが歯科医院を選ぶ際、最初に考慮するのは「通いやすさ」です。一般的に患者さんは、自宅や職場から30分以内でアクセス可能な歯科医院の中から選択します。また、立地によって競合環境も大きく変わります。一等地では患者数は多いものの、競合も多数存在するため、数十件の歯科医院の中で1位になる必要があります。
埼玉県草加市で開業したマロニエ矯正歯科クリニックの栗田院長は、あえて一等地ではなく二等地を選択しました。この戦略により、競合が少ない環境で開業1年目から135名、2年目以降は300名、400名、500名と順調に新患数を増加させることに成功したのです。
立地選択は後から変更できない経営の根幹部分です。競合分析と患者アクセスを十分に検討し、自院が優位に立てるエリアを選択することが成功への第一歩となります。
2.料金システムの工夫で患者満足度と収益性を両立する
ホームページのアクセス解析データによると、患者さんが最も注目するのは「院長紹介」と「料金表」です。他院との比較検討において、料金は決定的な要因となります。開業当初は実績や口コミが少ないため、料金面での優位性がなければ患者さんに選んでもらうことは困難です。
成功事例では、段階的料金システムを導入しています。平日午前中の調整料を1,100円、平日午後を2,200円、土日を3,300円に設定したのです。この料金設定により、平日午前中に来院できる患者さんが自然とその時間帯を選択するようになり、従来は土日に集中していた患者さんが分散され、平日の空き時間も有効活用できるようになりました。
また、開業当初は地域相場より若干安く設定し、評判が確立された後に段階的な値上げを実施することで、初期の患者獲得と将来的な収益性向上を両立させています。
3.デジタルマーケティングが現代の歯科医院集患の中核となる
現在、患者さんの約9割がスマートフォンで歯科医院を検索しています。デジタルマーケティングは効果測定が容易で、費用対効果の高い施策を継続的に改善していけるメリットがあります。
成功事例では、リスティング広告で開業直後から検索上位表示を実現し、Googleマップ最適化により地域検索での露出を確保しました。SNS活用では、Instagram中心の情報発信で若い女性層にアプローチし、矯正治療の症例や知識を定期的に投稿して専門性をアピールしています。
ホームページでは、院長の顔写真をトップページに大きく掲載し、料金表へワンクリックでアクセス可能な設計にしました。さらに全ページに予約ボタンを設置し、いつでも予約できる仕組みを構築したのです。
これらの施策により、開業2年目以降に年間300名を超える安定的な新患獲得を実現しています。
4.院長によるコンサルテーションが患者獲得率を最大化する
コンサルテーションは唯一収益が発生する場面です。相談に来た患者さんがそのまま契約に至るかどうかで、歯科医院の売上が決まります。患者さんは基本的に院長の人柄や専門性を知りたがっており、院長との面談時間の長さが患者満足度と直結します。
実際の成功事例では、院長が60分のコンサルテーションを行う歯科医院が、スタッフ中心の対応を行う歯科医院よりも圧倒的に選ばれやすくなっています。心理的負担軽減策として、「1ヶ月以内の検査申込で検査費半額」など期間限定特典を提示し、この結果、平均して7〜8割の患者獲得率を実現しています。
院長による丁寧なコンサルテーションが、患者満足度向上と高い契約率を同時に実現するのです。
5.継続的成長を支える事務代行サービスの活用
開業当初の成功を維持し続けることは、実は新規開業以上に困難な課題です。院長一人ですべての業務を完璧にこなし続けることは現実的ではなく、徐々に疲弊してモチベーションが低下する傾向があります。
成功事例の歯科医院では、患者数が一時的に減少した際に事務代行サービスを導入しました。口コミ管理、SNS運営、専門職求人などを委託することで、院長は本来の診療とコンサルテーションに集中できる環境を取り戻し、再び患者数の増加軌道に乗せることができたのです。
歯科医院経営は長期戦です。継続的な成長を実現するためには、院長の負担を軽減し、モチベーションを維持するシステムづくりが重要になります。
6.まとめ:患者さんに選ばれ続ける歯科医院を目指して
歯科医院の新規開業成功には、立地選択、料金システム設計、デジタルマーケティング、院長によるコンサルテーション、そして継続的成長を支える体制づくりという5つの要素が相互に連携することが不可欠です。
これらを統合した長期的な経営戦略を構築することで、開業当初から安定的な患者獲得と収益確保が可能になります。成功事例から学べるのは、決して運任せではなく、戦略的なアプローチにより確実に成果を上げることができるという事実です。
▼今すぐ始められるアクションプラン
成功への第一歩として、以下の4つのアクションから始めることをお勧めします。
1.立地分析の実施:候補地域の競合調査と患者アクセス分析を行いましょう。
2.料金システムの設計:地域相場の調査と差別化戦略を検討してください。
3.デジタル基盤の整備:患者さんに選ばれるホームページ制作とSNSアカウント開設を進めます。特にスマートフォン対応と予約システムの導入は必須です。
4.コンサルテーション手法の確立:患者獲得率向上のための話法を習得しましょう。60分の丁寧なコンサルテーションが契約率向上の鍵となります。
これらの戦略を実行する際、多くの歯科医師が「理論はわかるが、実際にどう進めればよいかわからない」という悩みを抱えています。
開業前の準備段階では、立地選択のための競合分析や商圏調査、開業計画の策定など、専門的なマーケティング知識が必要です。開業後の運営段階では、デジタルマーケティングの継続的な改善、口コミ管理、SNS運用、求人活動など、診療以外の業務が膨大になります。
私たちメディカルネットは、これまで800件以上の歯科医院様の経営をサポートしてきた実績があります。開業前のコンサルティングから、開業後の事務代行サービスまで、歯科医院経営の全工程をワンストップでサポートしています。
特に、院長先生が最も重要な診療とコンサルテーションに集中していただけるよう、時間のかかる間接業務を専門チームが代行し、先生の貴重な時間を本来の医療行為に集中していただける環境づくりをお手伝いしています。
まずは現状分析から始めることをお勧めします。開業を検討されている方も、すでに開業されている方も、ぜひ一度ご相談ください。経験豊富な専門スタッフが、あなたの医院に最適な戦略をご提案いたします。